看護師が循環器に転職、押さえておくべき仕事の特徴やメリット・デメリット、向き不向きや注意点を解説!
更新:2023/04/24
[科目から探す, 転職]看護師が循環器に転職する場合に知っておいた方が良い仕事の特徴、メリット・デメリット、向いている人、注意点を解説していきます。
このポイントだけをしっかりと押さえておけば、転職なんて怖くない?
この記事の内容はこれ!
看護師が循環器に転職、押さえておくべき仕事の特徴
看護師が循環器に転職、押さえておくべき仕事の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?
ただ単に循環器といっても病院の規模や役割によって仕事の特徴が全く違う?
循環器というと超急性期の患者様が多く、救急車で運ばれてくる患者様の救急対応に追われるイメージがありませんか?
確かに大学病院や公的病院の循環器はそうかもしれませんが、循環器=超急性期というわけではないのです。
循環器にも様々な疾患があり、心筋梗塞などの急を要するものもあれば、慢性的な不整脈などもあります。つまり、循環器の中でも外科的なものもあれば内科的なものもあり、循環器だから急患のオペばかりしているのではないのです。
よって、循環器に転職する際には、転職を希望する病院の循環器の内容をしっかりと把握することが大切です。例えば循環器外科をイメージして転職したのに、転職先の循環器は内科的なアプローチが殆どだった、ということにも成りかねません。
また、超急性期から地域密着型の急性期、慢性期の循環器病院もあります。各々役割が違うため、標榜科目が同じ循環器だったとしても仕事内容も雰囲気も全く違います。
こういった仕事の特徴があることは知っておいた方が良いですね。
循環器の仕事の特徴は覚えることが多いこと
循環器は病院によっていろいろではありますが、それでも覚えることが多い診療科目であることには間違いありません。
また、循環器の疾患は慢性期のものであったとしても、状態が悪くなって命に関わることもあります。いつどうなるか分からない患者様に対応しているのも、循環器の仕事の特徴なのです。
よって、一人前になるまでにも時間がかかり、大体1年くらいは夜勤にも入ることができない病院が多いです。よって、循環器に転職した場合、結構下積みが必要になってくるケースが多いことを知っておいた方が良いですね。
仕事の特徴として患者様の生死に関わる可能性が高い診療科目なので、仕方ない面はありますが、数年間看護師として仕事をしたのに、また1年くらいみっちりと一から新人研修を受けるとなると、少しげんなりしてしまうかもしれません。
循環器で仕事がしたいのであれば、それだけの覚悟がいるのです。
循環器の仕事の特徴は多くの看護師にとって花形であること
循環器は20代の看護師にとって憧れ、花形となる仕事であるという特徴があります。循環器にはCCUがあり、CCUでの勤務は看護師として向上心の高い方にとっては、目指したい職場の1つになっています。
また、心臓カテーテルなど専門的なスキルを身につけることができるのが、循環器の仕事の特徴と言えます。こういった専門性の高いスキルを身につければ、高待遇での転職が可能になるのです。
看護師の求人はかなり多くあり、選ばなければ就職先が見つからないということは少ないですが、高待遇でずっと採用され続けるためには、それなりのスキルが必要になってきます。
循環器での経験は、看護師としての専門スキルを身につけることができ、自分自身の看護師としての理想像に近づくことになるかもしれません。
看護師が循環器に転職する場合のメリット
看護師が循環器に転職する場合のメリットにはどういったことがあるのでしょうか?
メリット1:高収入が期待できる
循環器の看護師は比較的高収入という現実があります。ベースとなる給与も高めですが、夜勤手当であったりボーナスなども、他の診療科目よりも高めになっていることが多いです。
それだけ忙しく大変な職場であることは間違いないですが、高収入を目指していくのであれば、循環器に転職してスキルを身につけると良いでしょう。
メリット2:どの診療科目でも問題なく仕事ができるようになる
仕事の内容という面では各々の診療科目特有のものはありますので、循環器を経験すれば大丈夫というわけではありませんが、忙しい職場という面で言うと、循環器を経験すれば他の診療科目が楽に感じます。
循環器にも超急性期から慢性期まで様々な環境がありますし、外科系内科系もありますが、どの職場であっても忙しいことには変わりありません。
そういった環境で仕事を頑張った経験があれば、どの診療科目に転職してもきついと感じることなく仕事ができるようになります。
こういったことも後々考えるとメリットとして捉えることができるようになります。
メリット3:専門分野でスキルアップできるステップがいろいろとある
循環器はスキルアップできるステップが多く存在しているというメリットがあります。例えば、循環器内科を経験した上で、より急性期色の強い循環器外科を学ぶ、という流れがあります。そして、循環器外科から今度はCCUにステップアップする看護師もいます。
こういった流れ以外にも、心臓カテーテルなどの特定分野を勉強するという選択肢もあります。特定分野を専門的に勉強することで、専門スキルを身につけた看護師として重宝されるのです。
看護師不足の現状では仕事がないということはほとんどありませんが、専門的なスキルを身につけている看護師に対してより高待遇を、という流れができつつあります。
専門的なスキルを身につけたいと考えると、循環器は最適な科目と言えるでしょう。
看護師が循環器に転職する場合のデメリット
看護師が循環器に転職する場合のデメリットにはどういったことがあるでしょうか。
デメリット1:早期退職してしまうケースが多い
循環器を希望する看護師は多いですが、早期退職してしまうケースも多いというデメリットがあります。理由はいろいろですが、思っていた以上に忙しい、残業が多い、休みが取れないといったことが原因として挙げられます。
早期退職する方が多い職場ということは、雰囲気としてもネガティブなものがあることも多く、いわゆる職場の雰囲気が暗い、悪いというケースが多く、これが最も大きなデメリットと言えます。
指導する側の看護師も「どうせすぐ辞めるんだろう」と思ってしまうため、それが態度や発言に出てしまいがちです。そうすると、新人の看護師は不安を感じるようになり、その中で忙しさも重なり潰れてしまい、早期退職に繋がっていくのです。
こういった悪循環に陥っている職場が循環器には比較的多く見られるため、注意が必要ですね。
デメリット2:覚えることが多くサービス残業も多い傾向にある
循環器は専門性が高い診療科目になりますので、覚えることが非常に多く、勤務時間外にも勉強しなくてはいけないケースが多いです。つまり、仕事以外の時間も仕事に関わる勉強などで時間を取られるというのがデメリットです。
また、勉強会や研修なども多く、そういったものにかける時間は勤務時間に含まれない、となっていることが多いため、サービス残業が多くなる傾向にあります。
勉強会の準備も仕事の一環といえばそうですが、看護師としての業務を行っているわけではありませんので、職場としてはカウントしないのです。
もちろん、勉強会や研修に関する時間も勤務時間に含まれている職場もありますが、少ないのが実情です。
よって、循環器を希望する場合は、自分のプライベートの時間がかなりなくなってしまう可能性があることを認識しておいた方が良いですね。
デメリット3:自分が希望する循環器の仕事内容をさせてもらえるとは限らない
循環器は超急性期、急性期、慢性期と段階があり、更には外科と内科もあったりと、配属先の種類があります。
特に循環器の専門病院などになると、能力や経験によって配属部署を振り分けていく傾向があります。例えば1年目の看護師は慢性期からスタートし、それから経験を重ねることで急性期、超急性期に異動するという感じです。
言い方を変えると職場主導になりますので、看護師が希望しても、希望した配属先で勤務することができないということです。これは特に数年のキャリアがあって循環器に転職した看護師にとってはデメリットですね。
循環器のこういったことに携わりたい、という希望を持って転職するケースが多いのに、自分の思い描いていた仕事ができないかもしれないということですから。
これは病院ごとに仕組みがありますので、面接時に確認するようにしましょう。
循環器の仕事に向いている看護師ってどんな人?
循環器の仕事に向いている看護師ってどんな人なのでしょうか?
循環器の仕事に向いている看護師は忍耐強く下積みが苦ではない人
上記でも説明しているように、循環器の職場は看護師の経験やスキルによって配属先を職場主導で決めているケースもあります。
ということは、自分自身が希望しているのが例えばCCUだとすると、そこにたどり着くまでに数年間かかる可能性もあるのです。
つまり、その他の配属先を下積みと捉えると、数年間の下積みを乗り越えて、自分自身が希望する仕事ができるようになるわけです。
多くの看護師がこの下積み時代に挫折して転職しているケースが多く、そういった方は循環器で仕事をしたことに対して満足感を得ることができていないことが多いです。
循環器で自分の思い描くキャリアを手に入れるためには、忍耐強さが必要であり、持ち合わせている人が循環器に向いている人と言えるでしょう。
循環器の仕事に向いている看護師は失敗を気にせずすぐに前を向ける人
循環器のような忙しい職場では、失敗やミスを犯してしまうことも少なくありません。特に循環器で勤務を開始して最初の1年間は、多くの失敗いやミスを経験する可能性があります。
もちろん、失敗やミスはなくしていかなくてはいけませんが、循環器のように毎日バタバタと目まぐるしい日々を過ごす職場では、失敗やミスをしないことよりも、気持ちを切り替えて次の業務に携われるかがより重要になってきます。
つまり、気持ちの切り替えがすぐにできる人が向いている人と言えるのです。
看護師の仕事は看護師同士、もしくはその他の医療従事者と連携を取りながら行っていきますので、自分だけではどうしようもないケースもあります。
つまり、いくら気をつけていても自分の力だけで失敗やミスをゼロにすることはできないのです。失敗やミスを引きずってしまうと、気持ちが沈んでしまい、最悪退職してしまうことに繋がります。
経験を積んでいく過程の中で失敗やミスは少なくなりますので、ある程度のことは仕方ないくらいの気持ちで働くことが大切なのです。
看護師が循環器に転職する際の注意点
看護師が循環器に転職する際の注意点として、どのようなものがあるのでしょうか?
注意点1:自分自身の思い描いているイメージと一致している職場かどうかをしっかりと確認すること
循環器は上記でも説明しているように、超急性期から慢性期まで様々な職場があります。ただ単に循環器だからこう、というわけではないのです。
よって、循環器というだけではなく、職場の仕事内容をしっかりと確認した上で、自分自身が希望する循環器なのかどうかをしっかりと見極めた上で転職先として選択することが、大きな注意点として挙げられます。
注意点2:他の科目に転職しにくくなる
循環器は人の入れ替わりが激しい、もしくは看護師の早期退職なども多い職場であることから、循環器の経験がある看護師は、できるだけ循環器関係の部署に配属しようとする病院が多いです。
よって、一旦循環器で経験を積んだ後に、循環器以外の診療科目を選択しにくいという点を注意しなくてはいけません。
もちろん、強く拒否をすれば無理やり循環器に配属されることはほとんどありませんが、そこまで強く拒否できるかどうかが問題なのです。
こういったことが注意点として挙げられるので、循環器の経験がある場合で循環器以外に転職したいと思った時には、循環器のない病院を選択するなど工夫が必要ですね。
まとめ
看護師が循環器に転職する際の仕事の特徴、メリット・デメリット、向き不向き、注意点を説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
循環器の仕事の特徴は、やはり忙しいことと覚えることが多いこと、だけども人気が高いのは循環器の職場が看護師にとって花形であることが挙げられます。
ただ、循環器の仕事は病院の役割や規模によって超急性期から慢性期、外科から内科までいろいろとありますので、病院ごとの循環器の仕事の特徴を調べておく必要があります。
循環器のメリットは、何といっても循環器を経験すれば他のほとんどの診療科目はきついと感じなくなる、専門性が高い診療科目なのでステップアップの道が数多く存在するなどがあります。
看護師としてキャリアの道を歩んでいきたいのであれば、最適な診療科目と言えますね。
その反面、循環器は非常に忙しく看護師の離職率が高い職場も少なくないというデメリットもあります。離職率が高い職場はやはり雰囲気も暗かったりと、楽しく仕事ができそうにない、ピリピリとした環境になっている可能性もあるので、注意が必要です。
循環器は様々なステージがあり、数年かけて最先端の超急性期の循環器の分野で活躍できるようになる、という職場もあるため、忍耐強い人が向いていると言えます。そして、少々のミスは気にしない前向きな人であることも大切ですね。
そして、循環器で注意する点は、やはり自分自身のイメージしている循環器と、転職先に選択しようとしている循環器の職場が一致しているかどうかです。
そういった面は面接時に確認していくことになりますが、自分で確認するだけではなかなか分かりにくいこともあります。
看護師転職支援サイトの転職コンサルタントを活用すると、面接前から病院の情報もしっかりと教えてもらえますし、実際に自分では聞きにくいことも代わりに確認してくれます。
こういったサービスを有効に活用し、自分のイメージにあった循環器の職場を探し、転職するようにしましょう。
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