看護師のロング日勤(長日勤・日長)はきつい?価値観次第で選択を!
更新:2023/04/06
[条件から探す]「看護師のロング日勤って本当にきつい…」
「長日勤はきついって聞いたけれど本当?転職しようと思っている職場のシフトに日長のシフトがあるんだけど」
ここ数年で、ロング日勤(長日勤)のシフトを取り入れている看護師の職場は増えてきていますが、看護師さんの中でロング日勤はきついともっぱらの評判なんです。
この記事では、私が担当した看護師さんから実際に聞いた体験談などをもとに、看護師のロング日勤は本当にきついのかどうかなどを考察していきます。
これを読めば、あなたはロング日勤(長日勤)が合うのかどうかがわかると思います。
目次
看護師のロング日勤(長日勤)を取り入れる職場が急増中の理由
看護師のロング日勤(長日勤)とは、次のようなシフトのことです。
- ロング日勤:8時30分~21時00分
- 日勤:8時30分~17時00分
一般的な日勤が8時間勤務であるのに対し、ロング日勤は12時間勤務になることが多いです。
最近、このロング日勤(長日勤)を導入する職場が増えてきています。
その理由は、おそらく日本看護協会の「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」が関係していると思います。
このガイドラインは夜勤をしている看護師の負担を軽減するためのものですが、この中に
- 勤務の拘束時間は13時間以内とする
という項目があります。
2交代制のシフトの場合、一般的な夜勤のスケジュールは17時~9時などの16時間勤務になりますので、このガイドラインを守ることはできません。
そこで登場したのがロング日勤です。
ロング日勤のシフトを作れば、夜勤時間を12~13時間に短縮することができるので、看護協会のガイドラインを遵守できるというわけですね。
だから、最近はロング日勤(長日勤)のシフトを作る看護師の職場が増えてきているんです。
看護師のロング日勤(長日勤)のメリット・デメリット
看護師のロング日勤のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリットとデメリットを見れば、あなたにとってロング日勤がきついのか、それとも合っているのかを判断しやすくなると思います。
看護師のロング日勤のメリット
看護師のロング日勤のメリットは、
この2つがあります。
夜勤時間が短くなる
ロング日勤のシフトがあると、2交代制の夜勤時間は12時間前後と短くなります。
先ほども説明しましたが、一般的な2交代制の夜勤時間は16時間前後ですので、ロング日勤があることで、夜勤時間が4時間も短縮されるのです。
「2交代制の夜勤は勤務時間が長すぎるから嫌」
という人にとっては、ロング日勤のメリットは大きいですね。
夜勤中の負担が減る
ロング日勤のメリットの2つ目は、夜勤の負担が減ることです。
夜勤中の忙しい時間帯は次の2つ。
- 勤務交替時~消灯
- 起床~勤務交替時
この時間帯は点滴やらバイタルチェックやら、食事介助・内服薬の配薬などでバタバタします。
ロング日勤のシフトがある職場では、勤務交替時~消灯までの仕事は夜勤の看護師ではなく、ロング日勤の看護師の担当になります。
だから、夜勤の看護師は仕事の負担が減って、朝の忙しい時間を少し余裕がある状態で迎えることができるのです。
起床~勤務交替時は一番インシデントが発生しやすい時間帯と言われています。
眠くて疲れているから当然ですよね。
でも、ロング日勤があれば、余裕がある状態で朝を迎えられますので、インシデントのリスクを下げることができるというメリットがあるのです。
看護師のロング日勤のデメリット
次は看護師のロング日勤のデメリットを見ていきましょう。
ロング日勤のメリットは次の2つ!
この2つのデメリットがあるから、ロング日勤はきついとの評判なんですね。
とにかくきつい!
ロング日勤のデメリットの1つ目は、
とにかくきつい!
ということです。
ロング日勤は約12時間の勤務になります。
通常の日勤が8時間であることを考えると、文句なくきついことがわかると思います。
「でも、2交代の夜勤のスケジュールは16時間でしょ?それに比べれば、12時間くらいは行ける気がする!」
と思っている看護師さんもいるかもしれません。
でも、その考えは甘い!
甘いんです。
日勤と夜勤の仕事量は全く違います。
- 清潔ケア
- 入退院の対応
- オペ出し・オペ戻り
- 検査出し
- リハビリ
- 診察介助や処置
その他もろもろ、日勤はやることが盛りだくさんですよね。
日勤は8時間勤務でもクタクタになるのに、そこからさらに消灯近くまで働くと思うと、
ロング日勤、きついわ!
と思いませんか?
また、夜勤は消灯後は病棟が落ち着いていれば、ナースステーションで座っていられたり、仮眠できたりすることもありますが、ロング日勤ではそんな時間はありません。
16時間の夜勤勤務よりも12時間の長日勤の方がきついという看護師さんはたくさんいます。
そんなきついロング日勤(日長)の勤務なら、集中力を保つことはできません。
そのため、ロング日勤ではインシデントのリスクが増加することがあるんです。
給料が減る
ロング日勤のデメリットは給料が減ることです。
長日勤があると、夜勤は12時間前後に短縮されます。
夜勤時間が短縮されれば、夜勤手当は減額されます。
だから、ロング日勤があると給料が減るんです。
「『ロング日勤手当』のようなものはないの?」
という疑問が出てくると思います。
確かに、ロング日勤は20~21時ごろまで働くので、何らかの手当が付きそうですよね。
でも、ロング日勤は通常勤務とみなされて、手当が付かないことが多いです。
手当が付いても、ほんの少額だけ。
夜勤手当が減った額以下なので、トータルで見るとマイナスになることがほとんどです。
だから、しっかり稼ぎたい看護師さんにとっては、ロング日勤はきついし給料は減るしで踏んだり蹴ったり状態になるのです。
看護師のロング日勤(長日勤)は一長一短!あなたの価値観次第!
看護師のロング日勤のメリットとデメリットを見てきました。
さて、あなたはメリットとデメリットのどちらが大きいと思いましたか?
ロング日勤はきついという評判がありますが、一概にはロング日勤は悪いとは言い切れません。
すべてはあなたの価値観次第です。
夜勤が嫌いな看護師さんにとっては、ロング日勤は歓迎すべきものです。
それに対して、日勤が嫌いな看護師さんにとってはロング日勤はきつい以外の何物でもありません。
だから、あなたの価値観・好みに合わせて、ロング日勤がある職場・ない職場を選びましょう。
- 夜勤が嫌いで日勤は好き→ロング日勤がある職場
- 日勤は嫌いで夜勤が好き→ロング日勤がない職場
このような判断基準で選ぶと、後悔せずに済みますよ。
看護師のロング日勤(長日勤)は労働基準法に違反していませんのでご安心を!
看護師のロング日勤(長日勤)について話してきましたが、1つ疑問が湧いてきませんか?
そうです!
「ロング日勤って労働基準法に違反していないの?」
という疑問です。
「労働基準法では1日8時間勤務のはず!だから、長日勤で1日12時間勤務なんて、労働基準法に違反しているはず!」
と考える気持ちもわかります。
でも、労働基準法では、シフト制の勤務の場合、週40時間勤務ならOKとしているのです。
看護師はシフト制で働いていますよね。
だから、週40時間以内なら、1回の勤務が長くても労働基準法には違反していないのです。
そもそも、ロング日勤が労働基準法に違反しているなら、2交代制の夜勤もNGのはずですよね。
看護師のロング日勤(長日勤)はシフトによってきついと感じることも…
看護師でロング日勤(長日勤)がきついと思っている人の中には、
「私、夜勤より日勤の方が好きだから、ロング日勤が合っているタイプだと思うんだけど」
という人もいると思います。
ロング日勤が合っている・向いているタイプなのに、ロング日勤のシフトをきついと思うのには、次の3つの理由が考えられます。
きついシフトを組んでいる
ロング日勤をきついと思う理由の1つ目は、きついシフトを組んでいることです。
長日勤のシフトの場合、一般的には
- 日勤→長日勤→夜勤
というサイクルが普通です。
あなたの職場では、こんなシフトを組んでいませんか?
- 日勤→長日勤→日勤→夜勤
- 日勤→長日勤→長日勤→夜勤
こんなシフトで働いていたら、誰だってきついと思うのは当然です。
あなたがロング日勤をきついと思うのは、あなたの職場のシフトがブラックだからかもしれません。
ロング日勤の回数が多い
ロング日勤をきついと思う理由の2つ目は回数です。
あなたはロング日勤を月に何回くらい入っているでしょうか?
正式に統計を取ったわけではありませんが、今まで私が転職のお手伝いをしてきた看護師さん達に話を聞いた限りでは、月2回が平均のようです。
月3回以上長日勤に入ると、体力的に本当にきついと言っていました。
だから、あなたが今、ロング日勤に月3回以上入っているなら、回数が原因でロング日勤を辛いと思っているのかもしれません。
ロング日勤なのに残業がある
ロング日勤は体力的にも精神的にも本当にきついです。
ロング日勤をすることで、過労になるのでは?と思うこともあるとも思います。
ロング日勤をするだけできついのに、さらに残業があったら?
間違いなくきついですよね。
ロング日勤後に残業を強いられる看護師さんは少なくありません。
残業をしていたら、結局は13~14時間勤務になってしまうこともあります。
朝8時から夜10時までぶっ通しで働くなんて、どう考えてもきついです。
看護師のロング日勤(長日勤)が嫌で転職する時に注意すること!
看護師でロング日勤(長日勤)が私には合わないと思っている人。
もしくは、ロング日勤は合うけれど、先ほど説明した3つの理由で、
「今の職場のロング日勤はきつい!日長のシフトが苦痛」
と思っている人は転職をしましょう。
ロング日勤のシフトがない職場に転職する時のは早番・遅番に注意!
ロング日勤のシフトが嫌な看護師さんは、ロング日勤がない職場に転職しましょう。
この時に注意すべきは、早番・遅番のシフトです。
ロング日勤はなくても、夜勤の負担を軽くするために、早番・遅番のシフトを導入している職場は少なくありません。
早番があると、朝早く出勤することになるのできつい。
遅番があると、遅くまで働くので、子育てしにくい・退勤後に遊べない。
このようなデメリットがあります。
さらに、早番・遅番は残業するリスクが高く、結局は長日勤しているのと変わらないことがあるんです。
早番は日勤の看護師が忙しそうにしていると、勤務終了時間になっても、
「お先に失礼します!」
と言いにくいので、暗黙の了解で残業する羽目になる。
遅番は日勤が忙しいことを知っているので、暗黙の了解で早めに出勤して前残業をする。
しかも、夜勤が忙しそうだと勤務終了時でも帰りにくくて残業する羽目になる。
だから、早番・遅番は結局のところロング日勤をしているのと変わらないことがあるんです。
ロング日勤が嫌な人は、早番・遅番がなく、日勤と夜勤だけの完全2交代のシフトの職場を選んだ方が無難だと思います。
ロング日勤があってもきついと感じない職場に転職する時の3つの注意点
夜勤が苦手で日勤が好きだから、ロング日勤は歓迎。
でも、今の職場のロング日勤はきついという看護師さんは、ロング日勤があってもきついとは感じない職場に転職しましょう。
そもそもロング日勤はきついシフトですが、特にきついと感じるのは、次の3つの要因があるからでしたよね。
- きついシフトである
- ロング日勤の回数が多い
- 残業がある
だから、ロング日勤がある職場に転職するなら、
- 比較的楽でホワイトなシフトである
- ロング日勤の回数は月2回以下
- 残業がない
という職場を探すようにしましょう。
そうすれば、今よりもきついと感じずに働くことができるはずです。
看護師がロング日勤が原因で転職するなら、転職サイトを使おう!
看護師がロング日勤が原因で転職を考えているなら、転職サイトを使いましょう。
転職サイトを使えば、プロの転職コンサルタントがあなたの転職を全面的にバックアップしてくれます。
ロング日勤が嫌な人は、ロング日勤のシフトも早番・遅番もない職場の求人を紹介してもらえます。
ロング日勤がある職場に転職する場合は、
- 比較的楽でホワイトなシフトである
- ロング日勤の回数は月2回以下
- 残業がない
という3つの条件を満たすを紹介してもらえますよ。
シフトが楽かどうかやロング日勤の回数、残業時間などは自分ではなかなか調べられませんが、転職コンサルタントはしっかりと詳しく調べてくれるので安心です。
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