デイサービスに看護師が転職!知っておくべき16点を徹底解説
更新:2023/03/23
[科目から探す, 転職]デイサービスに看護師が転職する場合、デイサービスのことをきちんと理解しておく必要があります。
デイサービスに看護師が転職前に押さえておくべき給料や仕事、求人に関することをすべて解説していきます。
この記事の内容はこれ!
デイサービスに看護師が転職!給料は25~30万円が相場
デイサービスに看護師が転職する場合、一番気になることは給料に関することだと思います。デイサービスは夜勤がなく、日勤のみの仕事になりますので、夜勤手当はありません。
よって、病棟勤務だった看護師がデイサービスに転職すると、給料が大幅にダウンする可能性が高いです。
デイサービスの看護師の給料は、経験年数によって違いはあるものの、月給25~30万円、年収では350~400万円が目安になります。
非常勤の場合は、東京都内など都市部だと時給1600~1800円前後が目安ですが、地方だと1300円前後のところも珍しくありません。
デイサービスに看護師が転職!押さえておくべきこと~仕事編~
デイサービスに看護師が転職するなら、まずは仕事に関する8つのことを知っておきましょう。
デイサービスでの役割は健康管理
デイサービスの看護師の役割は、健康管理です。
デイサービスは在宅で過ごす高齢者に介護やリハビリサービスを提供する場です。
よって、病院のような治療や医療行為は行いません。
<デイサービスの看護師の1日の流れ>
- 9:00 利用者のお出迎え
- 9:30 バイタルチェックと入浴可否の判断
- 10:00 入浴の着脱の手伝いや入浴後の皮膚処置
- 11:30 食前薬の配布
- 12:00 食事介助と食後薬の配布
- 13:00 休憩
- 14:00 リハビリやレクリエーションの手伝い
- 15:30 利用者のお見送り
- 16:00 看護記録の記入
- 17:00 勤務終了
デイサービスでは利用者が健康に過ごせるように、バイタルサインを測定して、アセスメントをし、必要があれば対処するのが看護師の主な役割になります。
在宅で過ごせる人を対象にした仕事で、病棟のように重症な人はいませんので、精神的なプレッシャーを感じずに、ゆとりを持って働くことができます。
介護業務の有無は施設によって違う
デイサービスでは介護士がいて、入浴介助やトイレ介助、食事介助、口腔ケアなどの介護サービスを提供します。
基本的には介護業務は介護士の仕事ですが、デイサービスによっては看護師も積極的に介護業務を行うことがあります。
そのため、デイサービスでの看護師の服装はいわゆるナース服ではなく、介護士と同じようにポロシャツにチノパンがユニフォームところが多いです。
介護業務の有無や量はデイサービスによって異なるので、あらかじめ確認が必要です。
リハビリ業務が多いこともある
デイサービスではリハビリサービスも提供します。デイサービスには理学療法士や作業療法士がいることも多いですが、看護師が機能訓練指導員としての仕事をすることも多いです。
デイサービスの看護師の人員基準は、利用者10人以下なら看護師を置く必要はなく、11人以上の利用者がいるデイサービスは看護師1人を置く必要があります。
ただ、利用者10人以下でも安全のために看護師が必要であることが多いので、利用者10人以下でも配置しなければいけない機能訓練指導員として看護師を雇用するところが多いのです。
また、11人以上の利用者がいるデイサービスでも、看護師1人のほかに、機能訓練指導員の枠で看護師を雇用しているところがあります。
そのような場合は、看護業務に加えて、機能訓練指導員としてリハビリ業務を行わなければいけません。
医師がいないので看護師が判断する必要がある
デイサービスには医師がいません。よって、緊急時の判断はすべて看護師が行う必要があります。
このことに不安を感じる看護師は多いですが、基本的なアセスメント力があれば、十分に対応可能です。
また、提携先の病院や利用者の主治医に電話相談ができますので、しっかり利用者の観察ができていれば、不安に思う必要はないでしょう。
もし、どうしても不安なら、事前に高齢者のアセスメントを本などで勉強しておくと、安心して仕事ができます。
また、職場にアセスメントの本を持っておけば、判断に迷った時の助けになります。
高齢者のアセスメントでおすすめの本は、次の2冊です。
・角濱春美、大西基喜「実践!高齢者のフィジカルアセスメント:手技と事例で学ぶ/老化を理解して、異常を見逃さない!」
・田中久美「ナビトレ 新人ナースゆう子と学ぶ 高齢者看護のアセスメント: 高齢者ケアはここが違う! (Smart nurse Books 17) 」
やりがいを感じるかは人それぞれ
デイサービスを辞めたいと思う理由に、デイサービスではやりがいを感じないからという理由を挙げる看護師が少なくありません。
デイサービスは病院のように「命を助ける」という現場ではないので、病棟勤務だった看護師はやりがいを感じないことがあるのです。
しかし、デイサービスでのお仕事にやりがいがないというわけではありません。
デイサービスは高齢者の生活に寄り添った看護ができます。
ゆっくり向き合った看護ができます。また、デイサービスで働く看護師さんの中には、医師がいないからこそのやりがいがあると話す人もいます。
自分で責任を持って判断することでのやりがいですね。
そのような看護に興味がある人にとっては、デイサービスはやりがいを感じられる職場だと思います。
病棟に戻りにくくなることが悩み
デイサービスは医療行為はありませんので、デイサービスで長く働くと、病棟に戻りくくなります。
デイサービスで働くと、今まで磨いてきた看護技術を使わなくなるので、忘れてしまうのです。
よって、長期間デイサービスで働いていると、病棟などの医療施設への転職が難しくなります。
もちろん、絶対に病棟へ戻れないというわけではありませんが、転職後はかなり苦労することが多いです。
ちなみに、デイサービスでの経験は、いわゆる「臨床経験」には含まれないことが多いので、病棟へ戻る時には、給料への経験加算がされずに看護師の経験年数の割には、低めの給料を提示されることになります。
コミュニケーションスキルは大切
デイサービスでは、コミュニケーションスキルが大切になります。
利用者はほとんどの人が、会話ができる状態なので、おしゃべりしながら関係性を構築し、看護に活かしていくことになります。
また、介護士やPT、OT、その他職員ともコミュニケーションを密に取って、連携していかなければいけません。
デイサービスは病院のように、「看護師が多数派」というわけではないので、自分から積極的にコミュニケーションを取っていかなければいけないのです。
向いているのはこの5つのタイプ
デイサービスへの転職に向いているのは、次のようなタイプの看護師です。
- 心身ともにゆとりを持って働きたい
- おしゃべりが好き
- 明るい雰囲気の職場で働きたい
- 急性期の緊張感や緊迫感が苦手
- プライベートも大切にしたい
このようなタイプの看護師さんは、デイサービスへの転職をおすすめします。
しかし、デイサービスに転職する上で、一番大切なことは「デイサービスで働きたい」という熱意です。その熱意があれば、この5つのタイプに当てはまらなくても、デイサービスに向いていると言えます。
デイサービスに看護師が転職!押さえておくべきこと~求人編~
デイサービスに看護師が転職する時には、求人選びの時に注意したいことなどを確認しておく必要があります。
看護師の人数は規模によって違う
デイサービスで働く看護師の人数は、デイサービスの規模によって異なります。
先ほども少し触れましたが、人員基準は利用者が10人以下なら看護師不要、11人以上なら看護師1人を配置するようになっています。
しかし、その人員基準以外に、機能訓練指導員として看護師を配置しているデイサービスが多いので、小規模のデイサービスでは看護師1人体制、大規模なデイサービスでは看護師2人体制のところが多いです。
看護師が1人なのか2人なのかで、負担は大きく異なります。
いざという時に、1人で判断・対応しなければいけないのか、誰かに相談できるのかではプレッシャーは違います。
デイサービスでの勤務経験がない人、第二新卒等で看護師経験が少ない人は、2人体制のデイサービスを選んだほうが安心して働くことができると思います。
日勤のみだけど土日祝日が休みでないことも
デイサービスは日勤のみで夜勤はありません。オンコールもないので、完全に日勤のみの仕事です。
しかし、土日祝日が休みとは限りません。最近は利用者本人や家族のニーズに応えるために、土曜日と祝日でも、サービスを提供しているデイサービスが増えています。
年末年始の短期間しか休みではなく、日曜日もやっているデイサービスもあります。もちろん、土日祝日がお休みのデイサービスもありますが、少数派です。
日曜だけ休みのデイサービスでは、看護師の休日は平日1日と日曜日が休みになるので、連休はとても少なくなります。
更には、祝日を休日として換算しない、つまり祝日分の代休がないデイサービスも少なくありません。
その場合、4週8休のみで、年間休日は104日だけ、年末年始休暇を含めても110日未満になるので、休みがとても少なくなってしまします。
デイサービスに転職する時には、いつが休みなのか、祝日の代休はあるのかを確認しておくようにしてください。
子育てとの両立はしやすい職場
デイサービスは土曜日や祝日が休みでない場合もありますが、基本的には子育てと両立しやすい職場です。
体力的にも余裕がありますし、ほとんど残業もありません。何より、夜勤がなく日勤のみです。保育園が閉まる日曜日がお休みなのも嬉しいポイントですね。
念のため、残業時間と休日数を確認しておくと、無理なく子育てと仕事を両立させることができるはずです。
常勤看護師1人だけだと負担が大きすぎることも
デイサービスは看護師が2人体制のところも少なくないですが、常勤看護師は1人だけで、もう1人はパート看護師で回しているところがあります。
常勤看護師が1人だけだと、シフトの自由が全く効きません。
有給休暇の消化は、まず無理でしょう。雑用も全部あなた1人でやらなくてはいけません。
常勤看護師が1人だけのところではなく、2人のところを選んだほうが安心です。
ブランクがある看護師でも大丈夫!
デイサービスは医療行為はありません。医療施設・介護施設とは違いますので、点滴をすることも、ほぼないでしょう。
そのため、アセスメント力は必要であるものの、看護技術の手技は使うことはありません。インスリン注射を打つことがある程度です。
よって、長期間のブランクがある看護師でも無理なく働くことができます。アセスメント力は、先ほど説明したように事前に本などで勉強しておけば、補うことが可能です。
デイサービスは長期間のブランクがある看護師におすすめの再就職先なのです。
しかし、看護師2人体制で、もう1人の看護師が丁寧に指導してくれるデイサービスを選ぶようにする必要があります。
小規模事業所は福利厚生がちょっと不安
デイサービスは大規模な医療法人がやっているところもありますが、小規模なNPOがやっているところもあります。全体的に、病院と比べると小規模な事業所が多いのは間違いありません。
小規模なデイサービスはアットホームであるメリットがあるものの、福利厚生などの条件面で不安が残ります。
小規模な職場は、どうしても福利厚生が整っておらず、最低限しかないことが少なくないのです。
退職金や各種手当がない、ボーナスは出たり出なかったりする。有給休暇はほとんど取得できずに捨てるだけ。
サービス残業が当たり前。育児休暇の制度はあっても、産休入りと同時に退職しなければいけない。
小規模なデイサービスだと、このようなことがあるので、事前に調べておいたほうが良いです。
でも、小規模なデイサービス全部が、福利厚生が整っていないわけではないので、そこは誤解しないでください。
人間関係の良しあしで働きやすさが変わる
デイサービスへ転職するなら、人間関係にこだわって、求人探しをすると、入職後すぐに辞めたいと思う可能性は低くなります。
デイサービスは介護士が多く、看護師は少数派です。そのため、病院よりも看護師の肩身が狭くなることがあり、さらに介護士は看護師に待遇面で嫉妬をするケースが多いので、介護士と看護師の関係性が悪いデイサービスが少なくありません。
新しく入職してきた看護師が、少しでも使えないと、お局介護士が嫌がらせをするケースも少なくないと聞きます。
そのようなデイサービスは、看護師も介護士も働きにくいため、離職率が高いです。
でも、看護師も介護士もお互いに尊重し、協力し合うような人間関係が良いデイサービスは、定着率が高く、求人も時々しか出てきません。それだけ、みんな離職しないので、人員不足になりにくいのです。
まとめ
デイサービスに看護師が転職する時に押さえておくべき16個のことをまとめましたが、いかがでしたか?
デイサービスはどこでも楽と思われがちですが、しっかりと仕事面・求人面に関する情報を調べてから転職しないと、思ったよりもハードだったということになってしまうのです。
デイサービスへの転職を考えている人は、看護師転職支援サービスを使って求人探しをしてみてはいかがですか?
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